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過ぎる終末

日々の妄想垂れ流し日記

2017/5/3

GWだからとはいえ、家に引きこもっていては廃人まっしぐらであることに気付いてしまった僕は、もっとゆっくりしたいオーラをなんとか押さえ込み、映画を見に行くことにしたのでした。

見に行く映画は前々から目をつけていた、只今大絶賛公開中である「無限の住人」です。僕は元々原作のファンというか、作者である沙村広明の大ファンであったため、映画化が決まってからというものの、公開の日を楽しみに待っていたのでした。

主演の木村拓哉が絶望的なまでに主人公に似ていない、映画でまとめるにしては登場人物が明らかに多すぎる、公開されたPVから違和感しか感じない、など不安要素は挙げればキリがないほどでしたが、それでも僕は映画を楽しみにしていたのです。

どれ位楽しみにしていたかというと、そもそも公開初日に見に行くつもりでしたが本日までズルズルと伸びた挙句、今日も朝イチの回で見るはずが寝坊したために夕方の回から見ることになった程に期待しておりました。

 

上映スケジュールを見ると映画は2時間半ほどあるようで、この時点で若干テンションは落ちていたのですが、映画館に入った僕に追い打ちをかけるような事実が襲いかかります。

公開から1週間も経っていない連休中なのに座席が半分近く空いてるのは当然として、埋まっている座席に座っているのは、そのほとんどがしわくちゃになったマダム達だったのです。

なるほど、これがキムタクパワー…。「無限の住人」の映画を見に来るほどのファンは一体どんなやつなのか見てみたかったのですが、どうやらその願いは叶わないようです。

仕方がないのでとりあえず座席に座りますが、その瞬間僕は実に恐ろしい結界に捕らわれてしまったことに気付いたのです。というのも、どうやら周りのババア達は皆思い思いの香水か何かを身につけていたようで、それらの香りとババア達本来臭いが複雑に絡み合い、僕の座席に降り掛かってきたのです。

その臭いはあまりに凄まじく、鼻水とくしゃみが止まらなくなってしまったほどでした。PM2.5なんぞ目じゃありません。

この状態で2時間半もいなければならないと考えると、糞つまらないことが確定している映画なんぞ見ずに帰ってしまいたい気持ちも湧いてきましたが、払ったチケット代のことを思うとどうしても帰ることは出来ませんでした。

 

映画自体は期待以上の出来で、それはつまり考えていたラインを更に下回るほど、駄作の2文字が似合う作品だったわけですが、劣悪な環境の中、2時間半にも渡りわけの分からない映像を見続けた僕の中には、不思議と達成感のようなものがありました。

事前に不安視していた要素は当然のように全てが駄作を形作る要素として作用し、それ以外についても、何を食って育てばこんなものを作ろうと思えるのかわからないレベルで納得のいかないものしかありませんでした。

色々とこれがやりたかったんだろうなあと感じさせる点はいくつかありましたが、登場人物が多すぎるために展開が早くなりすぎてしまい、原作で魅力あるキャラクター達がその魅力を全く発揮することなく消えていってしまったのは残念でした。

原作を読んでいた僕ですらこう感じるのですから、キムタク目当てに映画を見に来た人達は内容を全く理解できないままに進んでいったことでしょう。ただ内容が理解できずともキムタクは画面にいっぱい映っていたので彼女達はそれで満足なのかもしれません。

チケット代が惜しくて最後まで見てしまいましたが、終わってから俺はこんなモノに金を払ったのか…と悔しくなってしまったため、これならばとっとと出ていって全てを忘れていたほうが良かったのかもしれません。

 

金をドブに捨てたくなったときには「無限の住人」を見に行きましょう。